こんにちは、kuniです。
タイヤに空気を入れたばかりなのに、数日たつとまたぺちゃんこになっていて、「パンクかな、それとも虫ゴムの交換で直るのかな」と迷っていませんか。
日本の街乗り用や子ども乗せ用の電動自転車に多く使われている「英式バルブ」では、内部の小さなゴム部品である虫ゴムが傷むと、チューブに穴が開いていなくても空気が抜けてしまいます。
虫ゴムの交換そのものは、特別な工具がなくても手作業で数分あればできる身近なお手入れの一つです。
ただ、古いゴムの切れ端がバルブの中に残っていたり、締め付けが甘かったりすると、せっかく新しいゴムに変えてもまた空気が漏れてしまうことがあります。
この記事では、交換を始める前の準備と部品のそろえ方から、失敗しないステップ別の交換手順、交換後の空気漏れチェック、それでも直らないときに販売店へ相談する判断基準までを順番にお話しします。
虫ゴムの仕組みそのものや、日常の空気の入れ方は別の記事で扱っているため、ここでは「実際に虫ゴムを交換する作業と確認」に絞って見ていきましょう。
- 1虫ゴム交換の前に確かめる英式バルブと必要な道具
- 2古いゴムを残さず新しい虫ゴムへ付け替える手順
- 3交換したあとに空気漏れがないか確かめる方法
- 4虫ゴムを変えても空気が抜けるときの原因と相談目安
| 自分で試せる初期確認(0円) | 販売店へ相談するサイン |
|---|---|
| ・電源の入れ直し・バッテリー端子の清掃 ・空気圧やチェーンの張り・汚れの確認 |
・異音やガタつきが直らない・配線の損傷 ・エラーコードの点滅やアシスト途切れ |
虫ゴム交換を始める前の準備
まずは、作業に入る前に自分の電動自転車のバルブを確認し、手元にそろえておきたい部品と作業環境を整えましょう。
小さな部品を扱う作業なので、なくさない工夫をしておくと落ち着いて進められます。
自分の車体が英式バルブか確認
最初に確かめたいのは、作業しようとしているタイヤのバルブ(空気を入れる口)が「虫ゴムを使う英式バルブ」であるかどうかです。
パナレーサーのバルブ構造の案内でも示されている通り、自転車のバルブには主に英式、米式、仏式の3種類があり、虫ゴムを弁として使うのは英式バルブです。
(出典:パナレーサー「自転車用バルブの構造」)
英式バルブは、一番上のキャップの下にギザギザのついた丸い金属のネジ(袋ナット)があり、それを外すと中から細い金属の芯(プランジャー)が抜ける形をしています。
スポーツタイプの電動自転車などで仏式や米式のバルブが使われている場合は、そもそも虫ゴムという部品が存在しないため、取扱説明書やバルブの形で先に確認してください。

用意する部品と身近な道具
英式バルブであることが確認できたら、交換に必要な部品と道具を手元にそろえます。
必要な部品は、自転車店やホームセンター、100円ショップの自転車コーナーなどで売られている「交換用の虫ゴム」または「虫ゴム付きのバルブコア(虫ピン)セット」です。
最初から適度な長さにカットされているものと、長い1本のゴムチューブを自分でハサミで切って使うものの2種類がありますが、初めてならカット済みのタイプが手軽です。
あわせて手元に用意しておきたいのが、英式対応の空気入れ、少量の水を入れた小皿やコップ、汚れを拭くティッシュや布、そして外した小さな部品を置くための白い紙やトレーです。
もしバルブの中に古いゴムのかけらが詰まっていたときに備えて、つまようじやピンセットもあると安心ですね。
| 用意するもの | 主な用途 | 準備するときのポイント |
|---|---|---|
| 交換用の虫ゴム(または芯セット) | 劣化したゴム弁の取り替え | 予備を含めて前後輪分あると安心 |
| 英式対応の空気入れ | 交換直後の空気充填 | 口金(クリップ)が正常に挟めるか確認 |
| 少量の水とティッシュ | ゴムの差し込み補助・空気漏れ確認 | 油や洗剤ではなく真水を用意する |
| 部品置き用のトレー・白い紙 | 外したキャップや袋ナットの紛失防止 | 砂利や排水溝の近くを避けて置く |
金属の芯(プランジャー)ごと新しくするセットを買っておくと、芯の先端が曲がっていたり錆びていたりしたときにもその場で交換できるので便利ですよ。

車体を平らな場所で安定させる
電動自転車は車体が20kg〜30kg前後と重いため、しゃがんで手元の細かい作業をしている最中に車体が倒れてこないよう、置き場所には十分気をつけましょう。
傾きのない平らで固い地面を選び、両立スタンドをしっかり立ててハンドルが急に切れない状態にします。
もう一つ大切なのが、足元に「排水溝の網(グレーチング)」や「深い砂利」「芝生」がない場所を選ぶことです。
バルブから外す袋ナットや金属の芯は指先ほどの大きさしかないため、うっかり手を滑らせて排水溝や砂利の中に落とすと見つけるのが大変です。

バルブを斜め上の位置に回す
車体を停めたら、作業する車輪を少し動かして、バルブが地面の真下や真上ではなく「作業しやすい斜め上〜横あたり」の位置に来るように合わせます。
バルブが地面のすぐ近くにあると、袋ナットを回す指が地面やスポークに当たりやすく、中の芯をまっすぐ抜き差ししにくくなります。
後輪のバルブを動かすときは、両立スタンドを立てた状態で車輪をゆっくり回し、チェーンや泥除けのステーに指を挟まないように注意してください。
また、作業を始める前に手元スイッチの電源が切れているかも確かめておきましょう。
◆kuniのワンポイントアドバイス
古い虫ゴムは1本を2cmくらいの長さに切って使うタイプもあります。
自分で切る場合は、短すぎると空気漏れの原因になり、長すぎると空気を入れるときに重くなるので、元から入っていた金属の芯の長さに合わせてまっすぐ切るのがコツですよ。
虫ゴムを交換する手順と交換後の確認
準備が整ったら、実際に古い虫ゴムを取り外して新しいものに付け替え、空気を入れて確かめるまでの手順を順番に進めていきましょう。
焦らず一つずつ指先で確かめながら作業してください。
キャップと袋ナットを外して抜く
まず、バルブの一番先端にあるプラスチックまたは金属のキャップを、反時計回り(左回り)に回して外し、用意したトレーの上に置きます。
次に、キャップの下にあるギザギザのついた丸い金属のネジ「袋ナット」を、同じく反時計回りに指で回して外します。
もし固くて指で回らないときは、ペンチなどで軽く挟んで少しだけ緩めますが、力を入れすぎてバルブのネジ山をつぶさないよう優しく扱ってください。
袋ナットが外れたら、中に差し込まれている細い金属の芯(プランジャー)をまっすぐ引き抜きます。
このとき、タイヤの中に少しでも空気が残っていると「プシュッ」と音が出て空気が抜けますが、正常な反応ですので驚かなくて大丈夫です。
古いゴムの残りを必ず確かめる
引き抜いた金属の芯を見て、付いていた古い虫ゴムがどうなっているかを観察してみましょう。
ゴムに小さな穴が開いていたり、黒く溶けたようにベタついていたり、ひび割れてちぎれていたりすれば、やはり虫ゴムの劣化が空気漏れの原因だったと分かります。
ここで絶対に飛ばしてはいけないのが、「ちぎれた古いゴムの破片が車輪側のバルブ筒の中に残っていないか」を確かめることです。
もし引き抜いた芯にゴムが半分しか付いていなかった場合、残りの半分がバルブの筒の奥に張り付いている可能性があります。
残ったまま新しい虫ゴムを押し込むと、奥で詰まって空気が入らなくなったり、隙間ができて空気が漏れたりするため、つまようじやピンセットで破片をきれいに取り除き、濡らしたティッシュなどで金属の芯の汚れも拭き取っておきましょう。
新しい虫ゴムを根元までかぶせる
きれいになった金属の芯に、新しい虫ゴムを取り付けます。
金属の芯の細い先端(横穴が開いている側)から新しい虫ゴムを差し込み、芯の根元の段差があるところまで、ねじれやたるみが出ないようにまっすぐ奥までかぶせていきます。
新品の虫ゴムは細くて弾力があるため、乾いたままだと途中で引っかかって奥まで入りにくいことがあります。
そんなときは、金属の芯または虫ゴムの入り口に「ほんの1滴の水」をつけると、滑りがよくなってスッと根元まで差し込めます。
ここで油やハンドクリーム、洗剤の原液などをつけるとゴムが傷んだり抜けやすくなったりするため、必ず真水を使うようにしてください。
奥まで入ったら、金属の芯の先端よりも虫ゴムの端が少しだけ長く出ている状態になっているかを確かめます。
芯を戻して袋ナットを手で締める
新しい虫ゴムが付いた金属の芯を、車輪側のバルブの筒へまっすぐ差し込みます。
途中でゴムがめくれたり引っかかったりしないよう、ゆっくり奥まで押し込んでください。
芯が収まったら、先ほど外した「袋ナット」を上からかぶせ、時計回り(右回り)に指で止まるところまでしっかり締め込みます。
この袋ナットが緩んでいると、せっかく虫ゴムを新しくしても金属の芯が浮き上がって隙間から空気が全部抜けてしまいます。
反対に、ペンチなどの工具で力いっぱい締めすぎると内部のゴムやパッキンを傷めることがあるため、指の力でキュッと最後まで止まる加減で締めるのが基本です。
注意:バルブの最も根元(ホイールの金属リムに接している一番下の六角ナット)は、虫ゴム交換では外しません。
根元のナットをむやみに緩めるとチューブがずれてパンクの原因になるため、上側の袋ナットだけを操作してください。
空気を入れて漏れがないか確認
袋ナットを締めたら、まだ一番上のキャップは付けない状態で、空気入れの口金をバルブにまっすぐ挟み込み、タイヤに空気を入れます。
新しい虫ゴムが密着していると、最初の1〜2回だけ空気入れのポンピングが少し重く感じることがありますが、空気が通り始めれば普段通りの手応えになります。
適正な硬さまで空気が入ったら口金を外し、バルブの先端から「シュー」という音がしていないか耳を澄ませて確かめましょう。
さらに確実なのは、指先に少しだけ水をつけてバルブの先端(金属の芯の頭)にちょんと乗せてみる方法です。
乗せた水がプクプクと泡立つようなら、まだわずかに空気が漏れているサインなので、袋ナットの締め具合や虫ゴムのねじれをもう一度見直します。
泡が出なければ水分を拭き取り、最後にキャップを締めて作業完了です。
適正な空気圧の目安や空気入れの選び方については、電動自転車の空気圧の目安と入れ方を解説した記事もあわせてご覧ください。
虫ゴム不要バルブへ変える選択肢
「毎回薄い虫ゴムが破れていないか気にするのが面倒だな」と感じる人は、虫ゴム交換のタイミングで「スーパーバルブ」などと呼ばれる虫ゴム不要タイプの英式バルブコアへ交換する選択肢もあります。
これは従来のゴムチューブの代わりに、内部に小さな弁の仕組みを組み込んだ金属製の芯を使うもので、袋ナットと芯をセットで入れ替えるだけで取り付けられます。
従来の虫ゴムに比べてゴム切れによる急な空気抜けが起きにくく、空気を入れるときの抵抗も変わりやすいのが特徴です。
ただし、虫ゴム不要タイプに変えたからといってタイヤの空気が永久に減らなくなるわけではなく、製品ごとのパッキンの劣化やゴミ噛みは起こりうるため、定期的な空気補充と点検は同じように続けましょう。
直らないときの原因と店への相談
新しい虫ゴムに正しく交換して袋ナットもしっかり締めたのに、翌朝や数日後にはまたタイヤがぺちゃんこになっている場合は、虫ゴム以外の場所に原因があります。
考えられる主な原因は、釘やガラス片などを踏んだことによる「チューブの穴あき(パンク)」、空気圧不足で走ったことによる「リム打ちパンク」、または「バルブの根元のゴム剥がれ」です。
ブリヂストンサイクルのタイヤチェック案内でも、乗る前のタイヤ点検と月1回の空気補充を勧めており、空気を入れてもすぐ抜ける場合やタイヤのひび割れ・摩耗が激しい場合は、パンクやタイヤ交換の相談を案内しています。
(出典:ブリヂストンサイクル「タイヤチェック」)
空気が抜けたまま重い電動自転車を無理に走らせると、タイヤやホイールまで傷めて修理費用が大きくなってしまうため、虫ゴムを変えても改善しないときは乗るのをやめて自転車販売店へ持ち込みましょう。
パンク修理やタイヤ・チューブ交換にかかる費用の目安は、電動自転車のタイヤ交換費用とパンク修理の違いを解説した記事で詳しく紹介しています。
◆kuniのワンポイントアドバイス
前輪と後輪のどちらか片方だけ空気が抜けたときも、同じ時期に買ったタイヤなら、もう片方の虫ゴムも同じくらい傷んでいることが多いです。
1袋に数本入っていることがほとんどなので、作業するついでに前後とも新しい虫ゴムにリフレッシュしておくと安心ですよ。
点検を頼みやすい店を見つけておく
虫ゴムの交換は自分でできる手軽な作業ですが、それでも「袋ナットが固着して回らない」「バルブが斜めに傾いている」「後輪の周りにカバーが多くて手が届きにくい」といった場面では、無理をしないのが一番です。
特に子ども乗せの電動自転車や、後輪にモーターやベルトドライブの部品が集まっている車種では、バルブ周りの隙間が狭くて作業しにくいことがあります。
普段から空気入れや点検で気軽に立ち寄れる自転車店を見つけておけば、虫ゴムの劣化なのかパンクなのかもその場で見分けてもらえます。
購入後のメンテナンスまで考えたお店選びのポイントは、電動自転車をどこで買うかと店舗・通販の違いを解説した記事でも詳しくお話ししています。
余った予備の虫ゴムの保管方法
虫ゴムセットを買うと、1袋に4本〜6本ほど入っていることが多く、前後のタイヤを交換しても手元に予備が余ります。
この余った虫ゴムを「いつか使うだろう」と、屋外の物置や自転車のカゴの隅、窓際の棚などにむき出しのまま放っておくと、使わないうちに紫外線や暑さで劣化してしまいます。
いざ次の交換で使おうと取り出したときに、新品なのにすでに硬くなっていたり、端がベタついていたりするのはよくある失敗です。
天然ゴムなどで作られた虫ゴムは、光と熱、空気中の湿気の影響を受けやすいため、余った分はチャック付きの小さなビニール袋などに入れ、室内の引き出しなど直射日光が当たらない涼しい場所で保管しましょう。
また、数年前に買って引き出しの奥から出てきた古い虫ゴムは、見た目に穴がなくても弾力が落ちていることがあるため、触って少しでも硬さやひび割れを感じたら新しい袋を買い直すのが無難です。
袋の表面に購入した年月をペンでメモしておくと、古くなった予備を見分けやすくなりますよ。
◆kuniのワンポイントアドバイス
自転車屋さんにパンク修理で持ち込むとき、「昨日自分で虫ゴムは新品に変えてみたのですが、今朝また抜けていました」と一言伝えると、原因の切り分けがすごくスムーズになりますよ。
電動自転車の虫ゴム交換に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 電動自転車の虫ゴムは普通のママチャリと同じもので使えますか?
A. はい、車体のバルブが「英式バルブ」であれば、市販されている一般的な自転車用の虫ゴムや英式バルブコアセットがそのまま使えます。
ただし、スポーツタイプの電動自転車などで仏式や米式のバルブが使われている場合は虫ゴム自体を使わないため、購入前にバルブの形状を確認してください。
Q2. 虫ゴムはどのくらいの期間ごとに交換するのが目安ですか?
A. 保管環境や空気を入れる頻度によって変わりますが、半年〜1年程度を目安に点検・交換しておくと劣化による急な空気抜けを防ぎやすくなります。
期間に関わらず、空気を入れても数日で減るようになったときや、空気を入れる際にバルブから音がするときは早めに交換してください。
Q3. 新しい虫ゴムが金属の芯に入りにくいときはどうすればいいですか?
A. 金属の芯または虫ゴムの先に少量の真水をつけると、滑りがよくなって根元まで差し込みやすくなります。
油分やグリス、洗剤の原液などはゴムを傷めたり抜けやすくなったりするため使わないでください。
Q4. 虫ゴムを新しく交換したのに、逆に空気が全部抜けてしまうのはなぜですか?
A. バルブの筒の中に古いゴムの切れ端が残っていて芯が奥まで入っていないか、上から締める袋ナットが緩んでいる可能性があります。
一度抜いて筒の中と虫ゴムのねじれを確認し、袋ナットを指で止まるところまでしっかり締め直してみてください。
Q5. 虫ゴムを交換しても1〜2日で空気が抜けるときはどうすればいいですか?
A. チューブに小さな穴が開いているパンクや、バルブの根元の損傷など、虫ゴム以外の原因が考えられます。
空気が抜けた状態で走るとタイヤやチューブをさらに傷めるため、乗車せずに自転車販売店へパンク点検を依頼してください。
電動自転車の虫ゴム交換のまとめ
最後に、電動自転車の虫ゴム交換の手順と確認ポイントを振り返ります。
- 作業前に英式バルブであることを確かめ、平らな場所で車体を安定させる
- キャップと袋ナットを外して芯を抜き、筒の中に古いゴムの残りがないか確認する
- 少量の水を使って新しい虫ゴムを根元までまっすぐかぶせる
- 芯を戻して袋ナットを指でしっかり締め、空気を入れて水滴等で漏れを確かめる
- 交換しても空気が抜ける場合はパンク等を疑い、無理に乗らず自転車店へ相談する
小さな虫ゴムを1本新しくするだけで、パンクだと思っていた空気抜けがあっさり直ることも少なくありません。
車種ごとのバルブ仕様や推奨されるタイヤ管理の方法は異なるため、正確な情報は各メーカーの公式サイトや取扱説明書をご確認ください。
また、バルブの固着や空気漏れの原因が判断できないときは、最終的な判断は自転車販売店などの専門家にご相談ください。
この記事で参照した公式情報・公的資料
- panaracer.co.jp:自転車用バルブ(英式・米式・仏式)の構造と、英式バルブにおいて虫ゴムが…(確認日:2026-10-24)
- www.bscycle.co.jp:乗車前のタイヤチェックと月1回の空気補充の推奨、空気漏れやひび割れ・摩…(確認日:2026-10-24)
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